※ 本書類は、主として店舗となる現空き家物件の整備計画を開示すると同時に、左記に伴い必要となる開業資金を公金ならびに広く世間様から募るにあたってその必要予算の根拠を明示する目的によって作成されたものである。
~Japanese “ZEN” singingbowl & good relaxation~
~おりん処~
【りん小屋】
店舗整備計画書
~第1稿・ドンブリ勘定版~
2021/11/06
①本書類について
家づくりとは思想の具現化である、と本事業主は考える。
況や店づくりにおいても同様であろう。
建造物というものは須らく主の選択・決断の集積物である。
ながらく空き家であった店舗物件の整備にあたって、事業主は大いに思想を込めたいと望む。思いのたけをブチまけてやる所存である。
当店りん小屋は、店舗運営が可能な範囲での全力のオフグリッド化を希求する。
本書類は、それの実現に向けた現時点での構想をつまびらかにしつつ、そこで想定される必要予算をドンブリ勘定によって粗積もり、必要とする開業予算を割り出すと同時に、その資金を募るにあたっての根拠を明示する目的で作成されている。
②本書類における前提条件
出来得る限りのオフグリッド化を大目標として、その実現に向けた実行計画にはいくつかの前提条件が設けられる。これは本事業主の思想に拠るものである。
⒈ 原始的かつ過剰な節制に依るのではなく、多くの人にとって無理なく採用可能な手法であることを是とする。
本計画に込める思想の最大のひとつに、『ご家庭単位で実現可能な未来の ”ひとつ” の形の提案』というテーマがある。
このテーマを下敷きにすると、自己満足的にストイックを気取って原始生活に還ったとしてもそれはまったくの ”ひとりよがり” であり、社会がこれまで築き上げてきた文化やコモンセンスを著しく愚弄する行為にあたると考えられる。
踏まえて、あくまでもちょっとした発想の転換のみで無理なくご家庭に取り入れられるやり方に留めるべきである。
取り入れられるべきは無論その全部などではなく、「あらコレいいじゃない♡」とか言って、ご家庭の奥様がその中の一部でも選びたくなるようなカジュアルさが好ましい。楽しいモノが好きである。
しかも固定費がおトクときたら、未来もおサイフも万々歳だ。経済的恩恵も普及において極めて重要である。
ここで明言するが、本事業は葛巻町の省エネルギービジョンおよびクリーンエネルギーへの取り組みに全面的に賛同する。
「やってみたい、やって楽しい、楽しく続けることができる省エネを」
というキャッチコピーなど実に好きだ。
要はこれの『ご家庭版』を本事業にてやりたいわけである。
やる、とは言っても、この取り組みをマネタイズしビジネスとするつもりは毛頭無く、あくまでも ”提案” としてモデルケースの様なスタンスに留めるものである。
りん小屋にいらしたお客様が、「あらこれウチでもやってみたいワ♡」などと思える身近な未来の ”何か” を提案することが、本項目に込めた本望なのである。
⒉ 現代一般的となっている生活水準を盲信することなく、多少の不便を楽しむ程度の心のゆとりと融通を以て取り組むことを是とする。
これはあくまで私見であり人様に強いるつもりなど毛ほどもないが、『多少の不便はたのしい』と当方は常々考えている。
創意工夫で日常行為の合理化を図り、所作として上手くまとまったときなどは実に愉快だ。
そしてこの小さな積み重ねの集積物が文化なのであろうとボンヤリ思う。
システムの都合によってモノと情報が氾濫している現代において、自ら取捨選択を判断することは極めて重要だと感じる。必要なものは必要なものだけである。
一例として、先日の葛巻において自炊にて過ごした二週間のあいだ一度も冷蔵庫を使用していない。モノはあったが電源すら入れていない。
10月下旬の葛巻の山中である。買う食料と食べる優先順位を考えればまったく困らない。
まるで就寝時にルームライトを消すかのように、必要のない季節は冷蔵庫もOFFにすれば良いのではないだろうか?
だいたいの日常行動がそうした吟味と判断によって快適にパーソナライズできるし、無自覚な消費を垂れ流すよりも当方としてはよっぽど楽しい。さらにおトクときたもんだ。
こうしたちょっとの行為を店舗単位で積み重ねれば、楽しみながらエネルギー自給を実現できるのではなかろうか?
そして、当店の単位はご家庭単位とほぼ等しいので、波及によってエネルギー消費を社会的にちょっとでも抑制できたなら、未来の持続性も等しくちょっとだけ増すのでは?
という、素朴な疑問に対する答えを模索したいという私的願望こそが、本前提に込められた目的である。
⒊ 過剰なDIYに偏りすぎず、施工に際しては葛巻町をはじめとした岩手県内業者への発注を是とし、製品についてもその思想や背景を踏まえつつ、実用的かつ普及が望ましいと考えられる物品を採用し購買することを是とする。
言わせていただくと、当方はインフラや施工などについてまったくの門外漢、つまりドシロウトである。
学びたいという意欲はあるが、本物件はあくまでも店舗であり、慰安を求めるお客様のための空間である。
これを当方の様な素人が「自力でがんばっちゃうぞ!」などと張り切ってみたとて、プロフェッショナルによる完成品には到底およぶ訳が無く、やはりここでもまったくの自己満足となってしまう。餅は餅屋である。
そして、これを地域や県内の施工業者に依頼することで、地域の経済の循環へと参画できよう。
また、モデルケースとして採用したくなるような ”楽しい省エネ” につながるような製品があれば、そのメーカーに対する応援の気持ちも込めて店舗設備として採用したい。
さらに加えて、仕事を通じてプロのご意見を見聞きすることこそが、自分にとって大きな学びとなり、オフグリッドという野望の成就に向けた学習へとつながると目する。
そして自らを門外漢と弁えて、プロフェッショナルをはじめ様々な知見を有する諸先輩方からのご意見に謙虚に耳を傾けつつ教えを請いながら、都度柔軟に反映させることが、本野望の構想そのもののブラッシュアップへと直結すると期待している。
これが本項目に込めた意図である。
③店舗および店舗外周整備案
ここからは現時点における具体的な店舗整備案について、地点ごとに資料や絵図を用いながら、ドンブリ勘定の費用予測を含めて解説する。
尚、1⃣~4⃣までの絵図において、原則として茶色の描線が現状の施設ママであり、ピンクの描線が整備によって後付けしたいと考えている設備である。
1⃣店舗建屋外周
①ソーラーパネル
オフグリッドを目指すのであれば電力の自給が前提となる。
そして、数あるエネルギーの中でも本事業における実現性が期待できると目しているものが『太陽光』と『水力』である。
従って、このパネルは太陽光発電を目的としたものであり、景観を損ねぬよう屋根の上への設置を想定したものとなる。
尚、2021年現在においては、ソーラーパネルと直結する蓄電池までを1パッケージとした商品が多種多様に販売されており、設置難易度やメンテナンス性を考慮しても比較的容易に導入できると目している。
【製品一部紹介】
・Jackery ポータブル電源 ソーラーパネル セット 1000 通常価格¥209,400
・Jackery ポータブル電源 ソーラーパネル セット 1500 通常価格¥249,400
・電子レンジやドライヤーもオーケー、41万7600mAh / 1500W出力のポータブル電源
加えて、使用電力量そのものを抑制したならば、天候次第ではあるが店舗で使用される大半の電力が補えるものと考える。
ちなみに事業主は過去に、電子レンジなどの大出力を必要とする家電を使用せずに限界集落において5年ほど生活しており、その際ほとんど不便を感じることはなかった。代替手段はいくらでもある。
以下に、生活家電における消費電力を一覧化した記事のリンクを張るが、本事業において必要と思われるものは全て以下リンクの1000ワット内に納まる。
〈参照記事:節電の参考に――電気製品の消費電力まとめ〉
後は、実際の運用を前提として識者の意見などを参考にしつつ、準備期間にブラッシュアップを重ねれば、電力自給については成るのではないか?と考えるものである。
②太陽熱温水器
太陽熱温水器もまた屋根の上に設置する。これは日本において割と以前から普及していたと認識しているが、2021年現在の本製品の性能には驚かされた。
以下のyoutube動画をご覧いただきたい。
・雨、曇りの日はどのくらいお湯を作るのか?【真空管式太陽熱温水器】
曇天も氷点下もものともせずに、しっかりと役割を果たしている。
真空管がいわゆる『魔法瓶』の様に保温するため、放熱によるロスが大幅に低減された結果との事である。
店舗物件は現在お湯が出ない。従って風呂が使用できない。
過去には灯油ボイラーで給湯していたようだが、本製品を設置できれば以後の運用はゼロコストとなる。
となれば、判断材料は両者の設置総額と損益分岐点である。
まず太陽光温水器の価格についてざっと見てみる。
・熱交換ヒートパイプ式 (水道圧型) サンヒート20 ¥297,440
・貯湯タンク容量150L(2~3人用)水道直圧式太陽熱温水器 213,000円
ちなみに後者は【税込み・送料無料】とあった。水量も店舗の午後営業プラス店舗および店主の清潔維持と考えれば充分であろう。
設置に際しては施行が必要であろうから、このままの価格という訳にはならないだろうが、現状のドンブリ勘定としてなんとなくの予算感は把握できた。
では灯油ボイラーである。これについては以下のサイトが詳しい。
これでみると、灯油ボイラー設置・運用の相場としては、追い焚きアリの設置で10万円〜、年間光熱費が約5.3万円とされている。
ドンブリ勘定で浮かび上がった数字のみにて、ザックリ損益分岐点を想定すると、おおよそ2年程度となった。
上記を踏まえるならば、本事業の性格的にも経済的にも、事業主としては太陽光に魅力を感じるものである。
ちなみに補足として、本物件の水道は地下水を電動ポンプで汲み上げており、ガスも契約していない現状においては電力および灯油がインフラコストとなっている。
③EV-TUK TUK(EV-トゥクトゥク)
EV-トゥクトゥク。電動3輪バイクである。
本事業ではこれを営業車両としたいと熱望している。
・【3輪】ご購入者様のお声【EV-TUK TUK】 (youtube)
御託はやめよう。ハッチャメチャにめんこいのである。
葛巻の風景を知る方ならば、是非とも想像してみて欲しい。
触沢のバス停へと到着したお客様を緑のコイツでお出迎えする。
右手に馬淵川を眺めながら林道へと進み入り、軽い冒険気分で葛巻の森の風に抱かれながら・・・
ふと目をやると川向うの大きなお山と裾野に広がる広々とした牧草地が見えるのである。
『wellcome to 葛巻!!』である。一目惚れに違いない。
・・・これを”癒し”を求めて当店へと訪れる、大切なお客様への店主からの”おもてなし”の入り口にしたいと熱望するものである。
ちなみに性能の詳細については長くなるので省くが、坂道走破性や意外と雪道に強い(らしい)点・バイクタイヤなのでチェーン装着も可能・走行距離も充分など、葛巻での運用にも耐えそうな気配がある。
整備については廻立自転車店様がいらっしゃる。前回の葛巻への来訪時に多大なる世話になった上に、「住み始めたら俺を頼れ!」との有難いお申し出も頂戴した。
実際に運用してみて不可能そうであれば下取りに出せばよいし、バッチリ可能であれば別事業としての拡張性も窺えるように感じられる。
自治体や地元タクシー会社などの共業によるレンタルサービスや観光周遊など如何であろうか?
もしそうなれば、是非出資者の一員となれるくらいまでは本事業も成長していたいものである。そして整備はマッタツ様だと大変嬉しい。
ちなみに以下のyoutube動画のEVタクシーのテレビ特集を、グリーンテージのサウナのテレビで観たのだが、実に乙であると感じたと同時に「葛巻にあっても最高ダスべナ。」と感じたものである。
・緑ナンバータクシー グリスロで巡る鞆の浦【アサヒタクシー】
閑話休題。
その他にも道路運送車両法上のメリットなど優れた点は沢山あるが、特記したい点はそのバッテリー性能である。
もし仮に電力自給が可能となっていたならば、本事業の営業車における燃料費は”ゼロ”となる。
ちなみにめんこいコヤツのお値段は、長距離モデルで税込み¥825,000- プラス取次店費用55,000円(税込)、プラス雨避けサイドシートなどのオプションや陸送費・登録費用などを考慮すると、なんとなく100万円くらいであろうことを延べつつ次項へと進む。
④ペレットストーブの煙突
煙突と言えば薪ストーブ、薪と言えば葛巻である。
無論設置を希求する。
というつもりであったが、やはり畳の部屋に薪ストーブは危なかろう。
では代替手段は?と考えた時に浮かび上がってきたのがペレットストーブである。
これならば、くゆる炎という薪ストーブの魅力も享受できるうえに、薪ストーブよりも各段に安全に運用できるのでは無かろうか?
さらに、ペレットの製造において長い歴史を有する葛巻町ならば、地産地消のエネルギー減として広義のオフグリッドと考えられる点にも大きな魅力を感じる。
1⃣におけるドンブリ勘定まとめ
①ソーラーパネル:20~30万円程度?
②太陽熱温水器:213,000円プラス工賃
③EV-TUK TUK :¥1,000,000-程度
④薪ストーブの煙突:薪ストーブ代金と併せて後述
2⃣店内設備案
まずは店内全体の見取り図をご覧いただきたい。
上記を踏まえたうえで、お客様が立ち入れる範囲内の設備計画について以下に解説する。
⒈ リラクゼーションルーム
ここが本サービスにおけるメインスタジオとなる。忘備を兼ねてここでは『里楽の間』とする。
⑤ペレットストーブ
前述のとおり、本店舗の暖房候補として現在はペレットストーブを希求している。
製品については以下が良いかと現時点では考えている。
・石村工業株式会社 クラフトマン ペレット・薪兼用ストーブ 360,000円(税込396,000円)
性能面も申し分なく、何より非電化という点も理想的である。
さらに、岩手県釜石市のメーカーである点も、本事業の思想と大きくマッチする。
煙突設置やそれに伴う施行、さらに周辺の防火断熱設備などの予算も必要となろう。
尚、薪ストーブの煙突は性能面を追及すると高額となるようだが、個人商店である当店においては安全に役割を果たせる程度の性能があれば宜しかろう。
上記を踏まえて、ストーブ本体と設置にかかる費用の合計額を100万円とドンブリ勘定しておく。
この数字の根拠としては、先日大変美味しいコーヒーを頂いた”やどり木”様の『町で唯一のコミュニティカフェに、暖かな火を灯すプロジェクト|岩手県葛巻町』を参照しつつ、ここまで優れた煙突は当店には必要ないであろうと判断した結果のものである。
⑥網戸
現在の店舗物件における網戸の設置率は、2/8面となっている。
これは都市生活者をメインターゲットとする本店においては致命的であろう。
”のんびりリラックスしていたら、カメムシが鼻穴に突っ込んできた。”
などとなったら目も当てられない。設置は必須である。
予算の粗積もりについては、事業主の叔父でありベテラン大工職人である本物件のオーナーの意見を仰ぎつつ追って算出する。
⑦障子
空き家であった本物件は、御多分に漏れず障子がバリバリである。
後の清掃性や管理性を考慮すると、多少値が張るが破れにくいプラスチック障子紙を採用したいと考えている。断熱性にも優れているようだ。
尚、DIYでも全く構わないのだが、後々のおつきあいを視野に入れて『葛巻町シルバー人材センター』にお手伝いを依頼しようとも考えている。
予算は如何程であろうか?追って関係窓口へと確認する。
⑧畳交換
ここの畳は全て交換する。なんたってお客様がゴロ寝する場所である。
真新しい畳に横臥するプレミアム感は、日本人の多くが同意するところであろう。
ここの畳の鮮度にはこだわりたい。
予算については追って畳店に見積もりを依頼した後とする。
⑨ゴロ寝座布団・ブランケット等
宿泊を目的とする寝具は貸さないにしても、ちょっと長めの座布団などがあったらくつろぎ感も増すであろう。
また、女性客が多いことを想定するとブランケットも喜ばれるであろう。
予算については追って寝具店等に見積もりを依頼した後とする。
⒈におけるドンブリ勘定まとめ
⑤ペレットストーブ:ドンブリ100万円
⑥網戸:オーナー確認
⑦障子:人件費確認後算出
⑧畳交換:見積もり依頼後
⑨ゴロ寝座布団・ブランケット等:見積もり依頼後
⒉ショールーム
里楽の間とはガラリと趣を変えて、ここはほっこりと『おばあちゃんの家』の様な癒しの空間としたい。事実そうなのであったのだから、今をそのまま活かせば良い。
遺品の民芸品もどれも可愛らしいものばかりだし、そのままインテリアとしたい。
そして日に焼けた畳もそのまま使えば風情となろう。
昼下がりにはぽかぽかの日差しが差し込むここでの茶話は最高である。
⑩豆炭こたつ
町産の炭などが使えるコタツ櫓があれば良いが、さしあたりここでは豆炭こたつとする。
可愛らしいコタツ布団でも見つかれば尚更良いが、設備投資としては大した額とはならないだろう。
5万円も見積もっておけば概ねお釣りが来るのであろう。
⑪薪ストーブセット
ここでもやはり簡素な薪ストーブを使用するつもりではあったが、前述の理由にて却下である。
これの代替についても検討が必要ではあるが、上記ペレットストーブの記事を読むと、里楽の間に設置された本製品の暖房効果が、建屋全体をカバーできる可能性がありそうだ。
そうなれば、ショールームの暖房は、コタツと火鉢それから日差しによって補える可能性がある。
従って、この予算については識者の意見を伺った後の検討とする。
⑫火鉢
春先や秋の寒さには火鉢が好ましい。火鉢のやさしい温もりが大好きである。
おそらくこれは骨董品を買うことになろうが、ひとつと言わず里楽の間での使用も想定する。
こちらも5万もあればゆっくりお釣りが出よう。
⑬飾り棚
こちらにはおりんやお土産品などの物販物が置かれる。
また、葛巻町の観光案内や町内のショップカードなど、葛巻にいらしたお客様に何となく眺めてもらえるものを配置したい。
これが葛巻の木材で作られていたならなんと素敵なことであろう。
こちらは追って業者確認後の見積もりとする。
⒉におけるドンブリ勘定まとめ
⑩豆炭こたつ:5万円
⑪薪ストーブセット:保留
⑫火鉢:5万
⑬飾り棚:業者確認後の見積もり
3⃣敷地整備案
ここでは一旦外に出て、お客様がご自由に散策できる屋外店舗敷地について解説する。
⑭前庭
平坦かつ砂利敷きで比較的足元の良いここは、絵図左側が駐車スペースも兼ねている。
店舗正面前の前庭などは、茶庭を参考に苔庭や入口・中門などを設けるのも乙かと思っていたが、現状の無骨もまた乙かなと感じ、なかなかに決めかねている所である。
ちなみに茶庭もどきを造園業者に依頼するのであれば、やはり100万程は覚悟すべきと思われるので、開業資金次第、というところになるであろう。
⑮みどりの庭
こちらはピクニックやヨガなどの屋外アクティビティにうってつけであろう。
目測5m×15m程度と充分な広さがあり、日当たりも良く居心地は格別である。
元が菜園であったこともあり比較的に平坦だが、雑草が長いのでこれをどうにかしたい。
芝刈り機などでバリバリ削れば芝生のようになるであろうか?
もしくは、葛巻らしく牧草を芝生の様にして敷き詰められたら乙とも感じる。
芝刈り機を選ぶのであればやはり充電式か手動であろう。オイルは避けたい。
平坦地用の芝刈り機やバリカンなどを併せて予算10万円と言ったところであろうか?
識者の意見を伺いたい。
また、牧草などは良案と思うのだが、この費用感については現状まったくわからない。
これは葛巻で確認すればすぐに解ろう。
⑯みどりの小庭・奥
目測5m×5m程度のこれは店舗建屋の奥側にあり、なかなかに静謐で好ましい。
瞑想やひとりヨガりなどに最適なのではなかろうか?営業外だが朝日が素晴らしい。
現状のここはクローバーなどのグラウンドカバーによって雑草がある程度抑えられている。
ここはこれを活かす形で、目についた雑草だけを手で引くのが良いかもしれない。
⑰ビオトープ・東屋
ここの池(目測2m×2m程度)は天然ビオトープと化しており、自然の生態系が実に目に楽しい。
現状は鉄パイプの屋根の骨組みが残されているが、ここを東屋としたら良いように感じる。粗積もりは前述のオーナーとの相談後とする。
さらに、店舗建屋の軒先に置かれているような、丸太を腰掛として配したらより一層寛げよう。予算は葛巻で確認すればすぐに解ろう。
⑱木の小路
描く屋外設備と店舗をつなぐ動線は、現状ではみどりの庭と同様となっている。
ここにウッドチップを敷き詰めたならば、足元も良くなり風情も良く、しかも防草マルチにもなるであろう。
町内の製材業者から調達できれば喜ばしいが、費用感については現状全く判らない。
これも葛巻で確認すればすぐに判ろう。
4⃣におけるドンブリ勘定まとめ
⑭前庭:100万程度を上限に開業資金確定後検討
⑮みどりの庭:芝刈り予算10万円・牧草は追って確認
⑯みどりの庭・奥:現状不要予定
⑰ビオトープ・東屋:オーナー確認 丸太は葛巻確認
⑱木の小路:葛巻で確認
4⃣敷地周辺について
店内へと戻る前に敷地周辺についてご覧願いたい。
上記の絵図が当店周辺の鳥瞰図である。
なぜこの話題を店舗の残より先に持ってきたかというと、一旦話題を『オフグリット』に戻したいからであるが、まずは先に店舗看板の設置希望地について説明する。
⑲店舗入り口
当店までの道のりの最後の曲がり角である。ここは本物件の敷地に含まれるとの事なので、貸し切り客がいらした際にはここに結界を張り外界から隔絶する。
ここへの右折看板の設置は敷地内なので問題無かろう。
⑳右折ポイント
ここの地権者は現状不明だが、別紙で述べたとおりなんとかなるであろうと楽観する。
㉑県道からの入口
ここも上記と同様であるが、設置希望地は空き家の前なので、空き家の所有者の許可を取れれば敷地の境界ギリギリの目立つ場所の一部賃貸も視野に入れる。
ちなみに葛巻側の人家の主人とは、別紙のとおり駄話仲間なので、そちらに相談するのも一手であろう。
尚、看板には『営業中』『店主出張につき休業』『貸し切り中』などが一目でわかるよう細工を施すので、多少多めに予算を見積もっておく。
看板予算:合計10万円
㉒蹲(つくばい) 地下水取水口
ここからは、オフグリッドを目指す手段の一環として目している『小水力発電』における水源の話題となる。いかに省エネで暮らしたとしても、気象に左右されがちな太陽光一本では完全自給には心細い。
小水力発電に可能性を見出せないだろうか?という願望を込めながらとりあえず一応記しておくものである。喉から手が出るほどに識者の意見を伺いたい。
さて、敷地内のこのポイントには地下水が常に流れているが、おそらく電力源にはまったく足りないであろう。シロウトでも感じるチョロチョロ加減である。一応書いただけである。
㉓水流(小)
ここも敷地内であるが、小さな沢の様になっている。
非常にささやかな水量と思われるがまあまあの高低差はあるので、敷地に未発見の水源があればモバイルバッテリー程度でも水力発電が可能となろうか?
㉔水流(大)
ここはなかなかにザバザバ流れている。高低差も充分にあろうし、ここなら以下のyoutube動画くらいはいけちゃいそうな気がしないでもない。識者の意見を乞いたい。
・発電量200W突破!! 2021年9月版マイクロ水力発電実験 Micro hydro generation test
しかし問題は、間違いなく当方の管轄外の土地であることだ。権利者の許可さえ取れれば面白くなりそうだ。
㉕馬淵川
もはや愛しの馬淵川。清らで美しいばかりか、その水量も豊かである。
もしも仮に、クリーンエネルギーに積極的な葛巻町との共業を通じて、モデルケースとしての小水力発電を試みれたならば、この地図にある人家の電力なぞ一気に補えてしまえそうな気がする。
以下のyoutube動画が実に興味深い。
このような小さな地域単位での電力自給の可能性や、環境性に優れた水力発電技術などは、葛巻の地においては大きな可能性が感じられて夢見てしまう事を止められない。
クリーンエネルギーに長きに渡って取り組んできた葛巻町ならば、当方のようなド素人とは異なり高い見識を有する方もいらっしゃるであろうし、生ある間の実現をついつい夢見てしまうものである。
またそのためにも、葛巻町の”夢”の末席に一員として胸を張って座せるよう、しっかりとこの地に根を張る事業としての安定運営に努めたい、と改めてフンドシを締め直すところである。
4⃣におけるドンブリ勘定まとめ
・看板:10万円程度
・小水力発電:継続して検討
5⃣台所
さて台所である。ここが本店舗のエネルギー基地となる予定だ。
つまり、太陽光で得られた電力はこちらに設置された蓄電池へとプールされる。
加えて、温水器からの配管はこちらの蛇口から供給される。
ここは来客に開放しないが、興味を持たれるならば見学して頂くのは構わない。
・EF ECOFLOW(エコフロー) EFDELTA ポータブル電源 大容量 1260Wh 純正弦波 家庭用蓄電池 AC(1600W 瞬間最大3100W)
前述のとおり、ソーラーパネルと蓄電池がセットになった商品もあるが、上記の物なども興味深い。
店舗運営において、さほどの大電力を必要とする家電などは設置しないが、営業車の充電やおもてなし用途の多少の電子レンジ使用などを想定すると、瞬間最大3100Wに耐える本製品は魅力的だ。しかも比較的安価である。
太陽光発電システムについては、パネルと蓄電池を併せて30万円も用意すれば良さそうにも感じるが、識者の意見などを仰ぎながら今後も検討を続ける。
また、当店ではお客様へのおもてなしとして軽食やお茶をサービスにて供するが、それを想定してコンパクトな冷蔵庫を用意したい。
以下の物など実に魅力的だ。こうした製品には喜んで出費したい。
冷蔵庫 52,250円(税込) 残り45個
・バッテリー交換式だから使う場所を選ばない!2Lがタテに入る大容量ポータブル冷蔵庫
これだけの容量があれば軽食程度には全く問題なく、さらに充電可能で無電源でもクーラーボックスとなる。電力負荷的にも問題無さそうだ。
さらに、真夏にいらしたお客様のために、氷で良く冷えた麦茶などもお出ししたい。
以下の製品がそれを実現する。
製氷機 29,520円(税込)残り576個
・キャンプ、釣り、スポーツなどアウトドアで大活躍!車載可能な高速製氷機
これらふたつの製品を使用しても、前述の蓄電池であれば余裕をもって運用できよう。
その他の主な電力消費物としては三輪バイクが想定されるが、冷蔵・冷凍庫と併用しなければ問題なかろう。
あとはそれ程大電力を必要とするものは無いだろう。
5⃣5⃣におけるドンブリ勘定まとめ
・蓄電池:パネルの項に合算表記
・冷蔵・冷凍庫:8万円程度
6⃣トイレ
最期はトイレについてである。
物件の現状はいわゆる”ポットン便所”であるが、都市生活者には使用に大いに抵抗があろう。
以下の物を採用したいと考えている。
大変な”スグレモノ”と感じるので是非ご覧いただきたい。
コンポストトイレである。排泄物は便槽や下水へと送らず、堆肥化させて趣味の自家菜園などで使用する予定である。
これが完成品でおよそ10万円。自作キットならば5万円程度である。
トイレそのものをしっかりと内装リフォームし、清潔感のあるデザインとしたならば抵抗感も大分緩和されよう。
また、トイレに対する配慮をお客様にしっかりと感じていただく為、トイレにはアメニティやデザイン性などを配し、まるで感じの良い飲食店やブティックホテルかの様に、『女子目線』を大切にしたコーディネートを整えたい。
リフォーム費用に関しては、やはりプロであるオーナーへの相談を経てから具体的な金額を確定する。
しかしながら、し尿の処理に関しては自治体ごとの条例などがあったように記憶している。
こちらについては関係窓口への相談を最優先とする。
6⃣におけるドンブリ勘定まとめ
・トイレ本体:最大10万円程度
・リフォーム費用:オーナー確認
7⃣その他の初期設備投資
その他にも、清掃製品やトイレのアメニティーなどの日用消耗品、はたまた現状気付かぬ出費など、最初は何かとお金は入用であろう。
さらに、録音・録画機材や店舗HP制作料金、名刺・ショップカードなどのデザイン・印刷費、加えて店舗CM制作費などに加えて広告費も必要となるが、こちらは集まった金額から優先順位を考慮しつつフレキシブルに対応する予定である。
多く残れば残るほどスタートダッシュが楽になる理由がこれである。
また、当然ながらある程度の運転資金も確保しなければなるまい。
店主がいきなり喰い詰めてしまってはそれこそ論外であると同時に、創業活動に必要となる営業的フットワークを保持し続けるためにもある程度の資金は必要となる。
④まとめと一覧
さて、ここまでで現状での整備計画および予算のドンブリ根拠が大体明らかになったであろう。ここに一覧として改めて表示する。
さらに地点毎にザックリ粗積もると、
1⃣150万円程度
2⃣150万円程度?
3⃣30万程度?
4⃣10万円程度?
5⃣10万円
6⃣8万円程度
7⃣50万程度
となり、これにその他の初期設備費用を加味してドンブリ勘定すると、大体開業資金として500万円程度が用意出来たらば、本整備計画の実現性が大きく期待できるものと思われる。
ちなみに葛巻町の起業助成金は最大200万円との事。さらに省エネ設備には補助金もあるようだ。
従って、クラウドファウンディングを通じて300万円ほどが集められたらば本事業は良好なスタートを切れる、というように考えられる。
もし万が一、いや億が一、予想を大幅に上回る資金が集まってしまった場合には、諸々の計画の前倒し執行へと使い、たまには葛巻のまちなかで豪快に酒でも浴びよう。
目標がだいぶ具体的になってきた。
必要予算については今後も継続して検討する。
さて、吉と出るか凶と出るか?
賽は振らねば始まらぬ。
令和3年11月04日
りん小屋 店主 点